金市場の規模はどれくらい?
金市場というのは、株式やデリバティブ市場と比較すると、極めて規模が小さいです。実際、全世界の預貯金総額は一京円といわていますが、そのほんの一部が金市場に向かっただけでも、金価格は際限なく上昇することになるといわれています。
よって、各国の中央銀行、年金基金、ヘッジファンドなどに加えて、近年、新たな参入したプレーヤーにも注意を払わなければなりません。
その中でも特に注目すべきプレーヤーは投資信託、あるいは投資信託を運用する資産運用会社であろうと思われます。
例えば、日本でも販売されている「ブラックロック・グローバル・フレキシブル・バランス・ファンド」が投資対象としているファンドの組入銘柄トップはSPDRゴールドです(2009年5月末現在)。
ブラックロックとは?
ブラックロックの債券、短期資金、株式、オルタナティブ運用、不動産投資をあわせた運用総額は1兆2800億ドル(128兆円)ともいわれ、まさに世界最大級です(2009年3月末現在)。
ブラックロックは、機関投資家向けの債券専門の資産運用会社としてスタートしました。
そして、ニューヨーク証券取引所に上場した1999年頃から積極的な経営姿勢に転じ、2006年9月にはメリルリンチ・インベストメント・マネージャーズと合併、運用資産総額を2倍超に増大させました。
さらに、2009年6月、バークレイズ傘下のバークレイズ・グローバル・インベスターズを135億ドルを買収することで合意したとの発表がありました。
その後バークレイズ・グローバル・インベスターズは、「iシェアーズ」というブランドでETFで展開しています。
その運用資産は2兆9000億ドルともいわれ、世界ナンバーワンのETFプロバイダーとして知られています。
なお、トップブランドの「iシェアーズ」を手に入れたことによって、ブラックロックの運用資産総額は現在の2倍に達しています。
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