金本位制の終焉
金本位制は、およそ1世紀の間に渡り、イギリスを中心として続きましたが、1929年の世界大恐慌の影響により大きく揺らぐこととなりました。
そして、1931年には金本位制が崩れ、1937年までには、すべての国が金本位制をやめることとなったのです。
基軸通貨がポンドからドルへ
第二次世界大戦が終わった後、IMF体制(ブレトン・ウッズ体制)が始まります。世界一の金保有量を誇る米国が金本位制を採用し、国際通貨としての役割をポンドからドルへ移すことが承認されました。
これにより、金本位制が復活し、1オンスを35ドルとすることも決められました。
そして、その他の国は米ドルとの固定相場制を敷き、ドルを介して金(ゴールド)と結びつくかたちとなったのです。
米国の金本位制の崩壊
間もなくすると、ベトナム戦争が始まり、米国の国際収支は赤字になります。米国は、対外債務が増加し、金準備が減少し続けるようになると、やがて金本位制を維持するだけの金(ゴールド)を保有することができなくなりました。
1971年、米国の対外債務は100億ドルを超え、ドル債務が金準備の3倍になったところで、実質的に金本位制は崩壊します。
1971年8月15日、ニクソン大統領が金兌換停止を発表したことで、ドルと金(ゴールド)の交換ができなくなり、IMF体制も崩壊しました。これがいわゆる「ニクソンショック」と呼ばれるものです。 |