都市鉱山とはどのようなものですか?
都市鉱山というのは、都市で廃棄された家電製品や電子機器の中に眠っている、リサイクル可能な貴重な資源のことを、1つの鉱山とみなしてこのように呼んでいるのです。
日本の場合、この都市鉱山がどの程度の規模なのかを探るために、独立行政法人の物質・材料研究機構が、リサイクルの対象となる20種類の金属について、国内に蓄積されている量を算定しています。
それによりますと、日本の都市鉱山の量は、世界の資源国に匹敵する規模であることがわかったということです。
またその中で、「金」はパソコン・携帯電話・デジカメなどの部品に必要不可欠な貴金属であることから、およそ6800トンもあることが明らかになりました。
これは、まだ掘り出されていない「金」の地下埋蔵量の世界合計である約42,000トンの約16%に相当する量にもなります。
世界トップの埋蔵量を誇る南アフリカでも採掘可能な金埋蔵量は約6,000トンとされていますから、日本にはそれよりも巨大な都市「金」鉱山があるということになるのです。
日本が金産出国になれる?
世界の主要な金鉱山で採れる金鉱山の金含有量の平均は、1トン当たり約5gに過ぎません。しかも、現在では、掘るのに莫大なコストがかかる地中深くにしか金鉱脈はないということも言われています。
その一方で、携帯電話1トン分からは4000gの「金」が採取できるといわれています。
よって、日本が世界有数の金産出国になれるかどうかは、都市鉱山から資源を取り出す技術の研究開発がどのように進んでいくのかにかかっているともいえます。
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