金相場は原油相場に連動しているの?
最近の金相場の動きは、1980年代と似ていると言われています。
というのは、1979年から1980年にかけては、まず原油価格が暴騰し、その後金価格が暴騰したわけですが、最近の金相場も、原油価格が2006年7月に史上最高値を更新したのに続いて、その後に高値を追う展開となっているからです。
ちなみに、金価格が最高値をつけた1980年代当時というのは、原油価格の40ドルに対して、金価格は850ドル(現物価格)と、その比率はおよそ1対21の関係にありました。
また、過去20年の両者の平均比率は、原油1に対して「金」が16となっています。これをそのまま当てはめますと、原油価格を100ドルに対して金価格は1600ドルになります。
もっともここ数年は、両者の比率が1対10程度まで縮小していますから、金の出遅れ感が強まっていたと言い換えることもできます。
よって、今後は金価格が一段と上昇することによって、原油価格との比率が拡大するかどうかが注目されます。
金取引の通貨はすべて米ドル?
「金(ゴールド)」は、ニューヨーク市場だけでなく、ロンドン市場(現物取引の中心)でも取引されています。ちなみに、ロンドン市場においても取引通貨はすべて米ドル建てです。
なので、金投資を考えるうえでは、ドル/円相場にも注意する必要があります。
国内の金価格は、ニューヨーク市場のドル建て価格を1g当たりの値段に換算し、これに為替レートをかけて算出します。つまり、円安・ドル高※が進むほど国内の金価格は高くなるということです。
なので、もし今後のドル建て金価格が横ばいで推移したとしても、為替相場が1ドル=200円といったような円安局面が到来するようですと、国内価格の最高値更新も現実のものとなってきます。
※例えば、1ドル=100円だった為替レートが110円になることを円安・ドル高といい、反対に90円になることを円高・ドル安といいます。
|