日本の円安局面とは?
日本の過去の円安局面には、すべて巨大な投機資金が動いているという共通点があります。
例えば、バブル経済がはじける直前の1990年、1ドル=160円になったときです。
この時期、日本の投資家は、国内の株や不動産、ゴルフ会員権などを買い漁り、その次には海外に投資先を求めました。
これによって、日本から海外に投機資金が流出し、急激に円安に進んだのです。
しかしながら、その後、バブルが崩壊し、今度は一気に円高へと向かいました。
また、1998年には、日本の低金利が長期にわたるであろうということに注目した欧米のヘッジファンドが為替市場で円売りの投機を仕掛けたときです。
このときは、ドル円は1ドル=150円付近まで円安になりました。
そして、この年、ロシア危機が起こり、その流れの中、10月の初めには、たった2日で20円も円高に進むという記録的な出来事が起こりました。
このときの相場は、それまで投機がつくり上げた相場が一気に崩壊した瞬間であったといわれています。
|