中央銀行の為替介入とは?
通貨を安定させることは、中央銀行の役割のひとつです。
なので、為替相場が極端に変動して、実体経済に悪影響を与えると考えられる場合には、中央銀行は為替市場で介入を行い、市場を安定させようとします。
具体的な為替介入は?
日本では、為替介入の権限というのは、ほぼ財務省がもっています。
形式上は、一応中央銀行である日本銀行にも権限はあるのですが、実際は財務省がすべてを決定すると考えてよいと思います。
新聞報道などでは、「日銀が介入を実施」というような表現がありますが、実際に介入を指示しているのは財務省であって、日銀はあくまでも介入を執行しているにすぎないのです。
ちなみに、米国も、日本と同じで、財務省が介入の方針を決定し、FRBが執行を担当しています。
しかしながら、ユーロ圏の場合は日本や米国とは異なり、ECB(欧州中央銀行)が決定権を握っています。
これは、欧州ではユーロという共通の通貨を使用していますが、財務省はそれぞれの国ごとにあるので、それらの意見を集約するのは困難だからです。
よって、共通の中央銀行であるECBが管轄しているのです。 |