乗り遅れないという群集心理とは?
例えば、インターネット上で、ポンド円を買って数百万円を儲けたという記事をみかけたとします。
色々と他のブログなどを見てまわると、似たような記事をいくつも目にします。
そして、気になってチャートを確認してみると、確かにポンド円は上昇トレンドのように見えます。
そのとき、「多くの人が、こんなに上昇しているポンド円を買っていたなんて、自分も乗り遅れてはいけない。まだまだ上がるに違いない。」と考えるようになります。
そう考えると、もういてもたってもいられなくなり、いま買ったとして、もし相場が逆に動いたらどこで損切りするのか、ということも考えずにポジションを持ってしまうのです。
こうした群集心理は、まさに相場の末期に起こるわけですが、ここでは相場の初期にポジションを仕込んだ人たちは、利益を確定して売り抜けているのです。
つまり、相場の初期にポンド円を買った人というのは、相場の末期でポンド円を売ろうと思ったときに、大衆が買いに向かっていくので、理想的なレートで手仕舞いすることができるのです。
しかしながら、相場の末期でポンド円を買った人というのは、そう簡単に利益を確定させることができません。
なぜなら、相場の末期というのは、当初は乱高下するので、多少反対方向に動いたとしても、再び元のレートに戻ってくるのですが、いったん本格的に反転し始めると、今度は流動性がなくなって、売ろうにも売り手ばかりになってしまい、どんどん相場が下落してしまうからです。
こうなってしまうと、手仕舞いしようと思っても、なかなか値段についていけなくなってしまいます。
つまり、あまりにもレートが悪いので「そんなレートでは売れない」と思ってしまい、さらに損失が膨らんでしまうのです。
こうしたパターンが繰り返されると、まさに悪循環です。
よって、相場は流動性の高いときに止めるのが基本になります。 |