貿易取引(実需)の為替取引は?
貿易取引の場合は、毎年の輸出量や輸入量そのものが大きく変動することはないので、それに伴う為替取引というのは比較的安定しています。
例えば、自動車の輸出台数が突然半分になったり、原油の輸入量が昨年比で2倍になったりということは、あまり考えられませんので、貿易取引に関わる部分の為替取引というのは、ある程度予想できるといえます。
原油の輸入と円安
日本が海外から原油などを輸入する際には、円をドルなどの外貨に替えて原油の買い付けを行います。
つまり、円売りドル買いが行われるので、これは円安要因となります。
工業製品の輸出は?
例えば、トヨタ自動車が米国市場に自動車を輸出したとすると、この貿易取引によって、トヨタ自動車はドルで代金を受け取りますが、日本国内で働いている従業員や、下請企業への支払いをするには、円が必要になります。
よって、トヨタ自動車は輸出によって得たドルを円に交換します。
つまり、ドル売り円買いが行われるので、これは円高要因となります。 |