注目すべき経済指標の意味は?
FXに関連した本では、「注目すべき経済指標」としていくつか列挙されていることがありますが、マクロ経済学の基礎を理解すると、これらがなぜ外国為替市場参加者に注目されているのかがわかります。
マクロ経済学を理解するということは、国の経済政策や経済指標の意味を理解することといえます。
財政政策と金融政策について
経済政策には、財務省が担当する財政政策と中央銀行が担当する金融政策があります。
■財政政策
⇒ 主として国民から税金を徴収し、それらを公共投資や社会福祉などにあて、不足する分は国債を発行して国が借金して補うという富の再配分を行うものです。
■金融政策
⇒ 政策金利操作、公開市場操作、法定準備率という手段を通じて、世の中に出回るマネーの量を調節することによって、各国の目標である、物価の安定、雇用の創出、経済成長を達成しようとするものです。
経済政策と経済指標との関係について
国は、物価の安定、雇用の創出、経済成長という目標を達成するために経済政策を思案しているわけですから、当然これらの目標と関係の深い経済指標が注目されます。
■物価の安定
⇒ インフレ率(物価上昇率)
⇒ CPI(消費者物価指数)
⇒ PPI(生産者物価指数)
■雇用の創出
⇒ 雇用統計・失業率
■経済成長
⇒ GDP(国内総生産)
なお、GDPの構成要素には、国民消費・政府支出・企業投資・貿易収支がありますが、先進国ではGDPのうちの60〜70%を国民消費が占めていることから、国民消費に関わる小売売上高などの経済指標の注目度が高くなります。
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