ほとんどの銀行がマーケット・ユーザー
主にインターバンク市場で取引しているのは銀行であり、また、インターバンク市場は、世界の上位10行が外国為替取引全体の60%以上を占める偏った市場です。
また、銀行同士で外為取引を行う場合には、買値・売値を提示する側をマーケット・メーカー(サポーター)、買値・売値を求める側をマーケット・ユーザーと呼びます。
とはいえ、世界中のほとんどの銀行が、必要なときだけ他の銀行に買値・売値を求めるマーケット・ユーザー側です。
マーケット・メーカー側であり続けると、取引も情報も集まりますが、それらをうまく管理するシステムや体制、人員などを整える必要がありますので、マーケット・ユーザー側として存在する銀行がそのほとんどを占めるようです。
ブローカーの役割について
マーケット・ユーザー側は、マーケット・メーカー側に建値(買値と売値)を依頼して取引する場合、建値が提示されてから数秒の間で取引するかどうかを判断する必要があります。
これは、相場は秒単位で変動していますから、建値を提示した次の瞬間には相場が動いているからです。
また、提示された建値が期待通りのよいレートでない場合もあり、仕方なくマーケット・メーカー側の言い値で取引しなければならない場合もあります。
もちろん、「提示された建値では取引できない」とマーケット・メーカー側に伝えて取引しないということもできますが、建値を提示してもらったという負い目がありますし、また取引できないということが度重なりますと印象も悪くなるからのようです。
なので、そのようなニーズに応えているのが、銀行間の外為取引の仲介を行っているブローカーということになります。 |